奨学生インタビュー

自分が他人よりも能力として特別優れていると感じたことはありませんが、今問題となっていることを認識し、それに対して愚直に行動し続けることに関しては自信があります。
現在も、これから行う研究においても諦めずに挑戦していくことを大事に考えています。

奨学生応募の動機は?

奨学生に応募する最初のきっかけは指導教員である熊井先生からの提案でした。当時私は修士1年でしたが、学部4年生から始めた電磁圧接の研究に楽しさを覚えた頃でした。また、学部生の頃に指導していただいた博士3年の先輩に影響を受け、博士課程で自由に自分の研究テーマを突き詰めることにも興味を持ち始めていました。しかし、私は家庭の経済状況から、博士課程に進むことを躊躇っていました。そんな中、この奨学生制度を紹介していただき、もし採用していただければ博士課程に進み、研究を続けられると思い、応募させていただき、幸いなことに2018年度の奨学生として採用していただきました。現在、奨学生の支援もあり、このコロナ禍においても研究を進めることが出来ています。今後も研究に行き詰まったり、時勢が厳しいような時でも諦めない研究者になりたいと思っており、今もその気持ちで研究を進めています。将来は、若い世代が金属分野により興味を持ってもらえるような研究を行えたらと思っています。

研究内容を教えてください。

私は固相接合法の一種である電磁圧接について研究を行っています。電磁圧接とは、電磁力を用いて金属を飛翔させ、高速で傾斜衝突させることにより接合を得る手法です。衝突点近傍は高圧力にさらされ、金属が固体のまま流体のような挙動を示し、被接合金属表面の汚れや酸化膜等がメタルジェットとして衝突点前方に放出され、金属の清浄面同士が高圧力で押し付け合うことにより接合が達成されます。従来の溶接などでは困難な異種金属の組合せでも強固な接合が得られ、接合条件によってはアルミと鉄の接合でも母材破断するほどの強度を確保できることもあります。また、その接合界面には特徴的な波状模様が現れることでも知られています。波の形状は接合する金属の組合せによって変化し、その大きさは衝突時の衝突速度と衝突角度によって変化することが知られています。さらに、金属の組合せによっては接合界面に中間層が形成されることもあり、この波の形成と中間層の形成のコントロールがより信頼性に富む接合材を得るために重要となります。そのためには電磁圧接のメカニズムを明らかにすることが必要不可欠であり、私はこの電磁圧接のメカニズムを明らかにするため日々研究を行っています。