奨学生インタビュー
小田原 圭汰さん
広島工業大学大学院工学系研究科
機械システム工学専攻
日野研究室
広島県立尾道東高校卒業後、広島工業大学に入学。学部3年次からCanSatプロジェクトに取り組み、探求の面白さを実感しました。現在はその経験を活かし、アルミニウム合金の水素脆性に関する研究に取り組んでいます。休みの日はスポーツ観戦を楽しんでいます。
奨学生応募の動機は?
本奨学生制度を知ったのは、修士課程1年の春頃で、指導教員の日野先生から紹介していただいたことがきっかけです。博士課程への進学は修士課程に進学した当初から視野に入れていましたが、進学にあたっては学費や研究費などの金銭的な不安もありました。そのような中で、自分の研究が軽金属分野に関係していることもあり、本制度に応募したいと考えました。学生生活や研究活動を通じて、新しいことに挑戦し探求していくことの面白さを実感することができ、将来は研究者として歩んでいきたいという思いが強くなりました。本制度は、学費や研究費の支援だけでなく、特別奨学生の交流や研究発表の機会がある点にも魅力を感じました。本制度を通して、高い専門性や学際的な視点から課題を捉える力を身につけたいと考えています。
将来は、軽金属分野の先端を担い、教育と研究の両面から産業界に貢献できる研究者を目指しています。また、研究の面白さを学生に伝えられるような研究者になりたいと考えています。
研究内容を教えてください。
アルミニウム合金は軽量で比強度が高く、輸送機器の軽量化に不可欠な材料です。中でも7075アルミニウム合金は実用アルミニウム合金の中でも最も高い強度を有し、航空機などに適用されています。一方で、7000系合金は耐食性や疲労特性に課題があるうえ、水素脆化感受性が高いことから、腐食環境や引張疲労負荷が作用する環境での使用が制限されています。このような課題を克服するためには、水素が金属材料中でどのような挙動を示し、破壊に至るのかを理解することが不可欠です。
本研究では、この課題の解決に向けて、低ひずみ速度三点曲げ試験とグロー放電発光分光分析(GD-OES)を組み合わせることで、応力場における水素挙動と破壊の起点となる予亀裂の可視化に取り組んでいます。本手法により、水素脆性のメカニズム解明を目指しています。さらに博士課程では、得られた知見を基に、高強度アルミニウム合金に対して優れた耐食性、耐水素脆性および疲労特性を示す表面処理技術を創成し、産業界への貢献を目指します。
