公益財団法人 軽金属奨学会 設立60年史
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823.持続可能な社会への貢献3.1 研究開発への期待 アルミニウムという素材は、リサイクルがしやすいことから、持続可能な社会の構築に不可欠なものであり、需要が今後ますます増えていくことが期待されている。しかし、国内では、一番需要の多い分野である輸送用の自動車については、国内の販売台数は減少の一方で、また住宅着工戸数も減少するなど、これまでアルミニウムが使用されてきた従来の分野における大きな伸びはあまり期待できない。新規需要の開拓が急務となっている。そのような背景のもと、日本アルミニウム協会では新しい需要の開拓に向け研究開発の羅針盤ともなるべき「アルミニウム技術戦略ロードマップ」を策定して、革新的な新構造材料の創成に向けて研究開発支援を行っており、将来の成果に結びつくことを期待している。 そのため、アルミニウム研究助成制度では、大学などの若手人材の研究テーマに対して2年間にわ IUCN(国際自然保護連合)が事務局となり、14のNGO及び14社の支援企業から構成される基準作成グループ(SSG)で2012年(平成24年)秋から作業を開始し、2度にわたるパブリックコメントの募集を経て、昨年末にASI Performance Standard Version 1(原則及び基準)が発表された。内容は、統治、環境及び社会の3分野における11項目から成っている。今後は、各基準についてグローバルレベルで測る指標やその指標を検証する方法等(Indicators、Verifiers and Means of Verification)を2015年(平成27年)中に発表する予定であり、最終的には第三者認証システムによって運用されることとなっている。 しかしながら、アルミニウムのみならず他の資源にも波及するのではとの懸念もあり、参加メンバーの一部は若干引き気味であるとも聞いており、作業自体も実際に相当遅れている模様である。ASI Performance Standard:Part 1: Principles and Criteria (Version 1)の内容

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